ノートPC新調&パソコンの消費電力を考える~その5 [ハードウェア]
ノートPC新調しました。やはり最新のCore系にくらべてPentium Mはもっさりしているのと、そろそろノートもデュアルコアにしたかったのが理由です(--;。ということで前と同じくhpを購入。なんとなくhpが好き~。
dv6500
http://h50146.www5.hp.com/products/portables/personal/dv6500_winter/
Windows Vistaで、Media Centerに完全対応です。あまり使っていませんがリモコンが付いてます。あとボディがつやつやできれいです。Core 2 Duo仕様にして105000円ぐらいでした。このあとメモリを2GBにしてHDDをそのうちSSDにする予定(笑)。速いことは分かっているので早速消費電力ベンチマークです(・ω・)ノ
○Note2
・Processor Core 2 Duo T7200 2GHz (dual core, 65nm), TDP 34W
・Chipset GM965
・Memory DDR2 533MHz 512MB x2
・HDD: 2.5inch 5400rpm 80GB x1
消費電力(液晶輝度最暗)
高負荷時/低負荷時=45/16(W)
以前ベンチマークしたPentium M(1.7GHz)ノートは高負荷時/低負荷時=29/15(W)でした。異なる部分はコアとクロックの増加と、液晶が1inchほど大きくなったこと。さすがにコアを2つとも全開にした時の消費電力はかなり高くなってしまいますが低負荷時は同じぐらいなので地球に優しくないわけではないです。RC5-72のベンチマークで3倍程度のスコア増加を示しているので消費電力あたりの演算性能は上がっていると言えます。また単純に組んだデスクトップに比べて消費電力は半減近くになっており、トータルパッケージとしての低消費電力が際立っています。地球環境を考えたらNoteがいいでしょう。
REGZA H3000シリーズにサポート外の外付けHDDを繋げる実験 [ハードウェア]
○REGZA H3000シリーズ
REGZA(東芝の液晶テレビです)32H3000には録画用の320GBのHDDが搭載されています。番組表を使って録画した番組を気軽に見ることができるのでとても便利。その他の目玉として外付けのHDDに撮ったデータを移動させることができます。320GBだと地デジのHD品質で30時間録画できますが、割とすぐに埋まるのが予想されるので外付けの機能はポイント高いです。
○eSATA
ちょっとだけ問題なのは、外付けの規格がeSATAであるということ。eSATAはSATAを外付けするために端子の強度とケーブルのシールド性を上げた規格です。まだ新しい規格なので対応製品が少なく、値段も高いです。説明書に書いてある動作確認された製品(IODATA)の外付けはHDDの値段にしてはちょっと高い(ヨドバシで3万円)
http://www.yodobashi.com/enjoy/more/i/cat_38974453_56096630_1368_16353203/48315586.html
○市販の外付けケース~動かないので注意(玄人志向 GW3.5AI-SUE)
http://www.yodobashi.com/enjoy/more/i/cat_38974453_56096630_4218110_34408504/68942951.html
安い市販品を使おうと思いますよね、ふつー(笑)。でも最初に買ったものは動きませんでした(;o;)。どうもREGZAに繋げるなり「HDDのエラーです」と言われるのでバイパスしているチップの相性が悪いっぽい。
○市販の外付けケース~動作を確認(ラトックシステム SA-IFKESLG)
http://www.yodobashi.com/enjoy/more/i/cat_38974453_56096630_4218110_34408504/50445974.html
ここで素直にIODATAを買おうかと思ったのですが、そこは人柱魂を発揮してもう1つ買ってみました。基準はIODATAの製品とセールスポイントが近い製品。NCQやブートに対応しているものを探したら以下がありました。買って基板をみてみたところバイパスしているチップは無く、SATAの信号がそのまま外に出ている模様。ちょっと心配…。でもつなげてみたら動きました(祝)。ちなみに使用したHDDはSeagateのSATA2 500GBです。ケースと足したら21000円。1万近く節約できました(・ω・)ノ。
ちなみに、PCにデータを送った後のhddを繋げてみたところ、パーテションが無いとのこと。Linuxなら開けるかもしれませんね~
○その他
最新のHDD録画タイプの製品はeSATAからUSB2.0にインターフェースを変えたらしいです。スピードは遅いけどそのほうが汎用性はありますね。
パソコンの消費電力を考える~その4 [ハードウェア]
消費電力ベンチマークの続きと、クロック・電圧調整ソフトウェアの紹介です。
○ベンチマーク続き
(4) Desktop3
・Processor Core 2 Duo E6300 1.86GHz (dual core, 65nm), TDP 65W
・Chipset PM800
・Memory DDR2 533MHz 1GB x1
・Additional device: TV録画用チューナー(ハードウェアエンコード、デュアル)
・HDD: Seagate 320GB x1
消費電力(PC本体)
高負荷時(高VID使用, 1.86GHz)/高負荷時(低VID使用, 1.86GHz)/
低負荷時(高VID使用, 1.6GHz)/低負荷時(低VID使用, 1.6GHz)
=95/76/75/61(W)
消費電力(液晶)
33W
EIST(Enhanced Intel Speedstep Technology)が有効なため電圧を動的に変更可能です。このコアの場合は高負荷・高クロックのままでも最低VIDで動作が可能です。その場合TDP45W相当で動きます。Athlon64X2のBEと同等ですね~。負荷に関係なく電圧を明示的に変更したいときは下のソフトウェア紹介にあるRMclock utilityを使用すると変更可能です。
(5) Desktop4
・Processor Celeron 420 1.6GHz (single core, 65nm), TDP 35W
・Chipset PM800
・Memory DDR2 533MHz 1GB x1
・Additional device: 無し
・HDD: Seagate 320GB x1
消費電力(PC本体)
高負荷時 56W / 低負荷時 52W
消費電力(液晶)
33W
Celeron 420はEIST(Enhanced Intel Speedstep Technology)が無効になっているため、普通のBIOSを積んでいるボードでは電圧・周波数変更が無効になります(変なボードでは変えることが可能らしいです…)。ただしもともとTDPが35Wという省消費電力のプロセッサのためトータルの消費電力は低く抑えられます。Core2DuoとCeleronの性能差は2~3倍ありますがゲームとかエンコードとかしない場合はCeleronの処理能力で十分でしょう。
○省エネのためのソフトウェア
AMDならPowerNow!、IntelならEISTが有効になっていれば自然と周波数・動作電圧は変更されます。まずは下記ソフトでモニタしてみることから始めましょう。もし周波数、動作電圧が負荷によって変わっていない場合は下記ソフトのパワーマネージメント機能を使用することになります。詳しい使用方法は他のサイトを参照してください。
・CrystalCPUID AMD/Intelのプロセッサの周波数、動作電圧を独自のコントロール方法で変更することが可能です。
・RMclock utility CrystalCPUIDでうまくいかなかった場合はこちらを試して下さい
・cpu-Z 周波数、動作電圧モニタリング
Windows Vista [ハードウェア]
さすがにWindows 2000では対応しないソフトも出てきたので(ていうかDiRT… --;)、Windows Vista(Home Premium)に乗り換えてみました。乗り換えの際のキモみたいのを書いておきます。
○安く買うならOEM版
フツーはスタンドアロンでWindows Vista(Home Premium)を買うと3万円ぐらいします。
http://www.yodobashi.com/enjoy/more/i/cat_38974489_36928194_36928347/60576797.html
マイクロソフトの圧倒的なシェア、そこからくるグローバルな社会的責任を考えたら「暴利をむさぼる」という言葉しか出ないこの値段ですが、実は合法的にもう少し安い価格で手に入れることができます。それがOEM版です。OEM版は通常新規のPCに添付されることを想定していますが、定義としては「あるハードウェアの新規販売に伴うライセンス」のようになっています。そのあるハードウェアというのにはメモリ、HDD(ハードディスクドライブ)、FDD(フロッピーディスクドライブ)があるらしく、この中で一番安いFDDと一緒にライセンスを買うとかなり安い値段で買えます。自分はこれで16000円で購入しました。購入方法はパソコンショップやヨドバシの店頭で買えます。
○Windows Vistaには4つのバリエーション
ここを参照↓
http://www.microsoft.com/japan/users/vista/compare.mspx
一般的なユーザーとしてWindows Vistaの最大の変更点はAeroというインターフェースとマルチメディア機能だと思います。そう考えるとHome Basic editionはこれらの機能が入っていないので数千円をけちってHome Basicを選択するのはアップグレードユーザーにとっては得ではないでしょう。
○ハードウェアスペック
例によってMicrosoftから参考にならないSpecが提示されていますが、一言で言うと「現在発売されているミドルレンジの性能が必要」です。自分のPCは大丈夫だと思っていたのですがメモリ容量で玉砕しました。一般的に言われている「メモリは2GB必要」は絶対ギャグだと思っていたのですが本当です(--#。1GBだとOS起動でいっぱいいっぱいになります。キャッシュに大量に読み込んでいるんですが1GBだと外しまくっている模様。これもノーブランドものなら1GBx2で9000円で購入できるので最初からケチらずに買ってしまいましょう。
○メモリ不足解消にReady Boost
一般にメモリが不足するとHDDへの書き込みが増えて(スワップを使用し始める)パフォーマンスが落ちます。これを補填するのがReady Boostという技術です。Ready Boostは高速なUSBメモリ(スペックによっては対応していないので対応品を購入することをお勧めします)をスワップのように使用する技術です。細かく比べると差が出るらしいのですが、自分の環境で比べてみた結果体感的にはあまり変わりません。それよりもメモリを2GB載せてキャッシュのヒットを増やしたほうが体感速度は速くなりそう。
○UAC
ユーザーアカウント制御といって、プログラムの実行に関して一般ユーザ、管理者をXPより明確に分けています。未確認のプログラムを管理者ユーザーで動作させることへのダイアログがしつこいほど繰り返され、UNIXに近くなったと言えます。全体的にはセキュリティレベルを上げてユーザビリティを下げた感じ。Windowsはセキュリティが弱いと叩かれ続けた結果、ユーザビリティを捨ててセキュリティを強化したと言えるでしょう。
まだ正直Vistaの機能を使い切っていませんがいまのところ一長一短です。革新的なユーザーインターフェースは増え続けるデータ処理に対する良いソリューションを提供しますが、やはり現状のPCのスペックを大きく逸脱するソフト仕様は今この瞬間Vistaを使用してみたいフツーのひとにはオススメできません。この先Vista ReadyのPCがフツーになってくればじわじわ状況は変わるでしょう。半導体業界は売り上げ伸びる方向なのであまり文句は言えませんが…f(--;
DiRT & GeForce8600GT [ハードウェア]
完全に勢いなんですが、Corin Mcrae DiRTというレーシングゲームをやりたいがためにGeForce8600GTというビデオカードまで買ってマシンを強化しました。ちなみにOSはWindows Vista導入(笑)。Vistaの話はまた次回します。
○DiRT
前からCorin Mcrae Rallyというゲームはリアル性に定評があって自分も2004バージョンを買ったことがあります。リアル性に定評といっても所詮はゲームの域は出ない(当時のPS2と同等レベルの)イメージでしばらく遠ざかっていました。今週頭、久しぶりにゲームでもしてみようかなとふと思って検索してみたら新バージョン(DiRT)が出たとのこと。デモを見るとあまりのリアルさにびっくり!即買いです。
http://www.4gamer.net/news.php?url=/news/history/2006.07/20060721233654detail.html
(↑CGではなくプレイ中の映像です!!)
数年前のレーシングゲームだと周りの構造物はテクスチャで立体感がなくマシンだけ浮くようなイメージがありましたが、このゲームではマシンと背景が一体化しています。また光や背景が車に映りこむところも再現されていてリアル。物にぶつかると物も車もリアルに壊れます。お酒を飲みながらリプレイ映像を見て余韻に浸ることもできます。2年ぐらい技術の進歩を見てなかったせいかもしれませんがあの映像はかなり感動しました。
推奨環境はGeForce7600以上。CPUとメモリは速くてもVGAはオンボードなので買うことにしました。買うならもちろんPS3以上のグラフィック能力でやりたいので奮発して8600GTにしました。
○GeForce8600GT
まあいろんなところでレビューされているのでここではどうでもいい情報を(笑)。
トランジスタ数は3億Tr.でIntel Core2Duoと同等。TDP 50W弱でこれもCore2Duo並み。プロセスは80nm(TSMC)。ものによってはファンレスバージョンもありますが安定動作のためにはちょっとは冷やしたほうが良いかもしれません。
Vistaも含めて6万ぐらい使ったな、今回(^o^;。こうやって半導体業界は成長するんだきっと。
パソコンの消費電力を考える~その3 [ハードウェア]
さて、CPUはなぜ「電気を食う」のでしょうか?という答えは知っていても知らなくても普通は困らないんですがせっかくなので簡単に解説しておきます。
(1)3つの要素
いわゆるLSIの消費電力には3種類あります。
(A)スイッチング電力(容量負荷分)…演算の結果電位の状態が変わります。その際に必要な電荷(Cload・Vdd)を移動させるのに必要な電力です。CV^2fで表されます
(B)スイッチング電力(貫通電流分)…演算の結果電位の状態が変わります。その際にnMOS,pMOSそれぞれ閾値以上になってVDD→GNDに貫通電流がながれてしまう状態が発生します。Vdd・Ithrough.・f・αで表されます
(C)リーク電力…スイッチしていない時にドレインからゲート,ソース,基板に漏れる電流です。Vdd・Ileakで表されます。
(2)高負荷時
スイッチング(演算)を続けている状態です。通常(A)+(B)は(C)よりずっと大きいため高負荷時は(A)+(B)の成分がほとんど見えています。通常この電力を下げるためには電源電圧を下げるか周波数を下げます。ただしどちらとも演算性能を下げる方向に向かうため最適点が存在します。
(3)低負荷時
一方で低負荷時は(A)+(B)がほとんど無い状態なので(C)の成分が見えます。これを下げるのは電源電圧を下げるのが効果的です。低負荷時はもともと演算をしていない状態なので、この状態で電源電圧を下げられると効果があります。
(4)高負荷時はどうなっている?
単純に高負荷と言ってもいろいろな状態があります。例えば(*)整数演算(ALU)は浮動小数点演算(FPU)よりもユニット数が多いので、整数演算で高負荷になっている場合にはスイッチしているトランジスタ数が多く消費電力が高いことがあります。同様にマルチメディア系のMMX/SSEは並列処理のため同時にスイッチするトランジスタ数が多く消費電力が高いです。
(*)Core2 architectureの場合
http://journal.mycom.co.jp/photo/special/2006/conroe/images/Photo01l.jpg
また、メモリアクセス(キャッシュアクセス、外部メモリアクセス)が頻繁にある場合は演算器と同じぐらい電力を消費します。
結局、演算性能に関しては多くのベンチマークが行われているため多くの情報がありますが、消費電力に関して数Wの精度を出すには自分の使用する環境でのベンチマークを多く取るのが重要でしょう。
次回は消費電力削減のためのソフト・ハードの紹介です。
パソコンの消費電力を考える~その2 [ハードウェア]
今回はいろいろな計測結果を載せたいと思います。結論から言うとノートPCはやはりトータルの消費電力のマネージメントがよくできていてイメージ的には扇風機を回しているぐらいの消費電力ですが、デスクトップはものによってはちょっとした冷蔵庫と同じぐらいの電力を消費します。
○用語解説 TDP…Thermal Dissipation Power
(1) Desktop1
・Processor VIA C7 1.5GHz (Esther, single core, 90nm), TDP 20W
・Chipset CN700
・Memory DDR2 533MHz 1GB x1
・Additional device: TV録画用チューナー(ハードウェアエンコード、デュアル)
・HDD: Seagate 320GB x1
消費電力(PC本体)
高負荷時/低負荷時/Stand by/待機=54/45/35/3(W)
消費電力(液晶)
33W
高負荷時はmprime(素数の検証を行うプログラムでメモリ帯域、整数、浮動小数点数全てに高負荷)を実行しています。C7-Dのプロセッサは周波数、電圧を動的に動かせないため負荷を下げても9Wしか下がりませんが高負荷時54Wはデスクトップとしては少ない部類に入っていると思います。これ以上消費電力を下げるにはあまり打つ手が無く、さらに消費電力が少ないパーツを集めていくしかありません。例えば消費電力の少ない電源、HDD、動的消費電力削減が可能なCPU、リークやバンクの少ないメモリなど…。
(2) Desktop2
・Processor AMD Athlon64 X2 3800+ 2GHz (Toledo 512k, dual core, 90nm), TDP 89W
・Chipset nVIDIA 430+6150
・Memory DDR 400MHz 512MB x2
・Additional device: なし
・HDD: Seagate 120GB x1
消費電力(PC本体)
高負荷時(2process)/高負荷時(1process)/低負荷時(1GHz, 1.1V)=145/122/65(W)
消費電力(液晶)
25x2=50W
会社でエンジニア職のときにフルでぶん回していたPCですが、いやー強烈(笑)。90nmのAthlon64 X2 (デュアルコア)で、やはり高負荷時にTDP89W相当を食っています。これはもうプロセッサのアーキテクチャ、プロセスとしてどうしようもありません(*1)。ではどこで電力を節約するかというと低負荷時の負荷を減らします。上記の低負荷時65Wというのは低消費電力施策後です。低消費電力施策に関しては次回で解説します。ちなみに低消費電力施策を行う前では低負荷時の消費電力は100W程度です。
(*1)ちなみに最新のAthlon64 X2 のラインナップの中にはTDP45Wのものもあり、ソケットが同じ場合にはそれに買い換えれば大幅な消費電力低減が望めます。
(3) Note1
・Processor Intel Mobile PentiumM 1.7GHz (Dothan, 90nm), TDP 24.5W
・Chipset Intel 915GM/ICH-6M
・Memory DDR 400MHz 768MB (2slot 使用)
・Additional device: なし
・HDD: Seagate 60GB x1
消費電力(PC本体)
高負荷時/低負荷時(800MHz)/待機=29/15/0(W)
この値は液晶込みです。ちなみに上記は液晶の輝度を最小にしてあり、輝度を最大にした場合は+4W消費電力が増えます。やはりチップセット、HDD、メモリ、プロセッサと全て消費電力抑制を考えているのでモニタ込みで消費電力が抑えられています。電力供給ががACアダプタであることも効いているかもしれません。
なので結論としては「どうしてもデスクトップでしか処理できないアプリケーションがあるわけではない場合はノートPCをメインで使用すると良いでしょう」(・ω・)ノ
次回はプロセッサの消費電力の内訳について考えます。
パソコンの消費電力を考える~その1 [ハードウェア]
ひさびさのマジメな企画です。
○序論
21世紀は国同士のエネルギーをはじめとした資源の奪い合いになります(何をいきなり 笑)。ここでくどくど書いてもしょうがないですが、エネルギーに関しては環境面から化石燃料から再利用可能なエネルギーや原子力を利用する方向に行くのと同時に、使用するエネルギー量を減らす施策も必要です。省エネとして省電力家電が注目を集めていますが、パソコンはどうかというとまだあまりそういう視点の議論が盛り上がっていません。パソコン自体の消費電力は10-200W程度で、数が多くなるとシステムを含めた冷却エネルギーなども乗ってきて無視できない規模になります。「大規模なデータセンターを電気代の安い地方の水力発電所の近くに建てる」という話があるほど電力の確保に関してコンピューターは問題を抱えています。
○趣旨
上記の背景をもとにコンピュータの消費電力を把握し削減する方法を考えていくのが今回の目的です。削減方法に関してはハードウェア、ソフトウェアの両面からアプローチしていきます。
○ツール
ワットチェッカーを購入しました。普通の人には理解できない買い物でしょう(笑)。サンワサプライから出ているのが機能的に十分なものですが、実は計測技研というメーカーの商品がOEMで出しているものっぽいです。計測技研の品のほうが安く買えます。約4500円。15Aまで流せて普通の家電の計測にも使用できます。
http://www.sanwa.co.jp/product/syohin.asp?code=TAP-TST5
http://www.keisoku.co.jp/product/pw/watt/2000ms1/index.html
次回以降で実測結果を紹介していきたいと思います。
エコしてみました [ハードウェア]
夏真っ盛りということで夏用プロセッサにしてみました(笑)。いや、完全に衝動買いです…
http://www.viatech.co.jp/jp/initiatives/empowered/pc2500_mainboard/index.jsp
http://www.mvkc.jp/product/via/motherboard/cpuonboard/idpcm7g.php
○プロセッサ
VIA tech.のC7です。BGAで基盤に直付けされています。チップを冷やすサイズのファンが申し訳ない程度についてますが、これは取っ払って大きめのファンでマッタリ風を送ればOKそう。周波数は1.5GHzでSSE2,SSE3対応、TDP20W以下。最新のAMDのdual coreが45W、Intelで65Wなので1/2~1/3の消費電力です。処理能力あたりの消費電力でみれば同等かもしれませんが現在デスクトップ用で低TDPのプロセッサがないので貴重です。
どこまでちゃんとやっているかは分かりませんが”Carbon Free"というプロジェクトの対象になっているらしいです。これは、プロセッサが消費するであろう消費電力→発電するのに必要な化石燃料→排出されるCO2を算出し、それを相殺するように木を植えたり再利用可能な発電に投資したりどこかの消費電力を低減させたりということを行っているらしいです。
http://www.via.com.tw/en/initiatives/cleancomputing/carbon-free_computing.jsp
○ボード
この手のVIA製品ではMini-ITXファクターの製品が有名ですが、この製品はMicro-ATXです。ROHS準拠ではありません。C7関連の製品は環境を打ち出しているのでROHS準拠多いのですがこのボードはPCを持っていない世界の人にもPCをというコンセプトからか、低コストな従来技術の実装や部品を使用したのでしょうか?メモリはDDR2の533MHzがささります。
○ベンチマーク
のろっ(--#。と思ったら例によっていろいろはまっていて、クリーンインストールしたらそこそこになりました。ノートで使用しているPentiumM1.73GHzと比べてみると以下の感じです(@CrystalMark2004R2)。
・整数演算 PentiumM x0.5
・浮動小数点数演算 PentiumM x0.7
・メモリ PentiumM x0.2(!!!)
整数演算と浮動小数点数演算はある程度予想していて、(今までのC3と比べると)それほど悪くないのですが、メモリがDDR2 533MHzにしては遅すぎます。どうもC7専用チップセットのCN700の作り込みが甘かったとしか思えない…。
○操作感
ベンチマークはさておき使用した感じとしてはそれほどもっさりしていません。このマシンはTV録画がメインですが2ch同時録画にも耐えますし、録画中HDDにアクセスかけても問題ありません。このマシンでエンコードをやろうとすると役不足かもしれませんが夏場の電力対策としては十分な性能をもったプロセッサ・ボードだと思います。
○その他
・周波数を動的に変えられないか調査中
・Core2duoは…寒くなった11月ぐらいに復活すると思います。暖房源としてw
無線LANその3 & B Flet'S [ハードウェア]
どハマリからようやく抜け出しました…(;-ω-)
○経緯
その2で書いたように、前のルーターはスループット※が遅く最新の
IEEE802.11n(Draft 1.0)製品を買いました。
http://planex.co.jp/product/router/mzk-w04n/
(ちなみにRoHS準拠。誰かが鉛フリー化で苦労したに違いない 笑)
前のルーターはWPA-TKIPの暗号化使用時に10Mbps。新しく届いた上記の
ルーターで試してみたところ15Mbps…。こんなもんかなあと11gに切り替えて
試してみるも同じ値…(ほとんどの場合11nのクライアントは11b/11gの
モードで通信することが可能です)。いやいやBフレッツはそんなもん
じゃないだろうということでいろいろ実験してみました。
○PPPoE? ルーティング? 無線通信?
重要なシグナルとしては「有線でつなげると30Mbpsのスループットが出る」
という事実。つまりPPPoEとルーティングそのものに問題があるわけでは
なく、無線部分かその周辺部分がボトルネックになっている可能性あり。
なにぃ~(--;;
○無線通信部分の評価
ルーターに有線のSambaサーバ(ネットワークフォルダと思ってください)
を繋げて同じクライアントから11n/11gを切り替えてファイルの送受信を
行ってみました。結果は以下。
11n: 40-44Mbps
11g: 23-25Mbps
それなりの差が出ています。なので無線通信としては11nのメリットが
出ているのに外に通信しに行ったときにどこかでロスしているっぽいです。
でもそれって有線でまともなスループットが出るのと矛盾している。なぜ?
○RWIN値??
Bフレッツのスピードテストのサイトにレジストリのチューニングの話が
書いてありました(100Mbpsの部分を参照)。TCPIPのウィンドウサイズ
を変えると速くなるとの事。これは関係ないだろうなあと思いつつ
試してみたら大当たり(笑)
11n: 15->32Mbps
11g: 15->22Mbps
有線の値とほぼ遜色ない結果が得られました。詳しい人がいたら教えて
頂きたいんですが、無線の場合は受信確認がオーバーヘッドに乗りやす
かったりするんでしょうか?
ということでなんとなく問題が解決してしまいました。市販の無線ルーター
は接続環境に合わせてパラメターを積極的にいじると劇的にスループットが
上がるものなのかもしれません。
※Bフレッツのサイトのスピードテストを使用。
http://www.flets/sv/speed/index2.html
GYAOのサイトでも大体同じ値が出ると思います。
http://speedtest.gyao.jp/